一条工務店の太陽光発電は元が取れるか|売電単価24円・実データで正直に試算した【グランスマート・関西】

結論(要点)

  • システム費用2,525,500円に対し、FIT10年間の売電収入は約182万円。売電だけでの10年回収はできない
  • 売電単価24円・月平均1.8万円の収入があり、3〜7月は電気代を上回る
  • パワコン交換・FIT終了後の単価ダウン・経年劣化を考慮すると、売電収入だけでの完全回収は20年超の見込み
  • それでも毎月の収入と電気代の大幅削減は本物。長期視点でのトータルメリットはあると感じている

太陽光は「10年で元が取れる」とよく言われますが、実際のところどうなのか。我が家の実データをもとに、楽観的に見せない試算をしてみます。

我が家の太陽光システム

項目 内容
パネル容量 13.475kW
出力申請 9.9kW(余剰買取)
システム費用 2,525,500円
売電単価 24円/kWh(FIT固定・10年間)
FIT受給開始 2025年11月25日
FIT終了予定 2035年11月頃

売電単価はFIT(固定価格買取制度)により10年間24円に固定されています。FIT単価は設備認定年度によって異なるため、同じ時期に建てた家でも単価が変わる場合があります。

実際の売電収入・電気代データ

受給開始から約10ヶ月分(2025年12月〜2026年8月)の実績です。

月別 電気代・売電収入・差額

※売電額は入金されたタイミングの月に記載しています。

月 電気代 売電額 差額
2025年12月 11,326円 0円 −11,326円
2026年1月 13,093円 11,424円 −1,669円
2026年2月 10,222円 9,624円 −598円
2026年3月 8,358円 10,992円 +2,634円
2026年4月 3,088円 16,824円 +13,736円
2026年5月 2,506円 22,392円 +19,886円
2026年6月 3,914円 33,648円 +29,734円
2026年7月 8,439円 22,080円 +13,641円
2026年8月 10,182円 20,424円 +10,242円
累計(2025年12月〜2026年8月) 71,128円 147,408円 +76,280円

差額 = 売電額 − 電気代。緑色はプラス(売電が電気代を上回った月)

※2025年12月はFIT受給開始直後(11/25〜)のため売電収入0円。9月以降は実績が出次第追記します。

3月以降は毎月、売電収入が電気代を上回っています。6月の33,648円は過去最高で、梅雨入り前の日射量が多い時期に一致しています。

月別の発電量・売電量の詳細はこちらにまとめています。

元が取れるか、正直に試算した

FIT10年間の売電収入(試算)

1〜8月の実績(月平均18,426円)をもとに、年間の売電収入を試算すると年間約190,000円になります。
8〜12月の分は推計値です(実績が出次第更新します)。

パネルは年間約1%の効率が低下すると言われています。経年劣化を加味したFIT10年間の売電収入の累計は約182万円です。

FIT10年間の試算

  • 年間売電収入(1年目推計):約190,000円
  • 経年劣化(年1%)を考慮したFIT10年累計:約182万円
  • システム費用との差額:約70万円が未回収

10年のFIT期間だけでは、売電収入だけでの回収は難しい、というのが正直なところです。

10年後に待っている3つのコスト

① パワーコンディショナー(パワコン)の交換費用

太陽光システムの核心部品であるパワコンは、10〜15年での交換が一般的です。交換費用は機種によりますが、20〜25万円程度を見ておく必要があります。

② FIT終了後の売電単価の大幅ダウン

FIT制度は10年限りの固定価格保証です。2035年11月以降は「卒FIT」となり、売電単価は電力会社が設定する価格(現在の水準では7〜10円/kWh程度)に下がります。24円→7〜10円なので、売電収入は3分の1以下になります。

③ パネルの経年劣化

年0.5〜1%程度で発電効率が落ちていきます。20年後は最大で発電量が8〜9割程度になる見込みです。

売電収入だけでの完全回収は何年かかるか

FIT終了後(11年目以降)の売電単価を8円と仮定して計算すると:

  • FIT10年間の回収:約182万円
  • パワコン交換費用(概算):約25万円
  • FIT終了時点の未回収額:約96万円
  • FIT終了後の年間売電収入(売電単価8円・劣化10%補正):約57,000円
  • 残額の回収に必要な年数:約17年

10年(FIT期間)+17年(FIT後)=約27年で売電収入だけでの投資回収という試算になります。

電気代が安くなっていることも確かな事実

太陽光の恩恵は売電収入だけではありません。発電した電力を自宅で使えば、その分の買電が減ります。

実際の電気代を見ると、春〜夏は2,500〜4,000円台で推移しています。冬でも13,000円程度に収まっています。

ここで押さえておきたいのは、我が家は電力消費量が多い家だということです。一条工務店グランスマートにはさらぽか(デシカント換気+床冷暖)が24時間稼働しており、エコキュート、蓄電池の充電など、常時動いている機器が多い。また、セカンド冷凍庫や米用冷蔵庫、空気清浄機に生ごみ処理機などが常時起動しているので、普通の家よりも消費電力は多い方ではないかと思っています。

それでもこの電気代で収まっているのは、昼間の発電量の多くが自家消費に回っているからです。売電収入として数字に現れる分だけが恩恵ではなく、買電を減らすことでも実質的な節約になっています。消費量が少ない家なら、自家消費に使う分が減る代わりに売電に回せる量が増えるので、収入はさらに大きくなるはずです。

一条工務店グランスマートの高断熱性能と太陽光の自家消費が組み合わさって、光熱費の下限が大幅に下がっています。太陽光のない場合との正確な比較は難しいですが、毎月の電気代を見るたびに恩恵を感じています。

それでも太陽光を入れてよかった

「27年回収」と聞くと長く感じるかもしれませんが、実際に住んでいる感覚は悪くありません。

毎月1〜3万円が振り込まれる安心感が思った以上に大きいです。特に春〜秋は売電が電気代を上回るので、「光熱費がほぼゼロ」という月が続きます。住宅ローンの一部を売電収入で補填できているという感覚があります。

また、蓄電池と組み合わせているため、停電時にも一部の電力を自給できる安心感もあります。

「元が取れるかどうか」は20〜30年単位の話なので、今の時点では正直まだわかりません。ただ、毎月の実績データを見る限り、長期視点でのトータルメリットはあると感じています。

まとめ

太陽光の投資回収まとめ

  • システム費用2,525,500円・売電単価24円でFIT10年間の売電収入は約182万円
  • パワコン交換・FIT後の単価ダウンを考慮すると、売電収入だけでの回収は27年の見込み
  • 一方、毎月1〜3万円の収入と電気代の大幅削減は本物
  • 「確実に10年で元が取れる投資」ではないが、光熱費負担の大幅軽減という価値は確かにある

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